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「FRINGE ファイナルシーズン(5)」を観た!(その2)(ブラックウッド)

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 シーズン2~3あたりまでは押しも押されもせぬ大人気ドラマだったと思うんだけど、危うくキャンセル(打ち切り)になり掛けたファイナルシーズン。
 ネタバレ全開で行くのでまだ観てない人は飛ばして読んでね。

 このドラマが面白かったのは、FBI刑事がオカルト事件に挑むというところで、「本当はオカルト事件でも何でもありませんでした」とはやらず、実際に超常現象が起こっていて…という傾向にしたところ。そう考えると「ウルトラセブン」の後番組の「怪奇大作戦」に似てなくも無いな。
 往年の変人マッドサイエンティストを主軸に、なんと女性捜査官を主役に据えると言う何から何まで変わり種の一篇。
 相棒となるピーターと妄想イメージの中だけかと思ったら実際に結婚して子供まで作るんだから、主役が女性で良かったことは良かった…んだろうな。
 立ち位置的にオリヴィアの立場が男性キャラで、マッドサイエンティストを介助しつつ相棒として立ち回るピーター役が女性というのは考えにくいので、超常現象に振り回される受け身の主人公と言う意味でもベストだったかと。

 とにかく毎回毎回風呂敷を広げまくる。ニーナなんか協力的な様でいて明らかに色々隠している風にしか見えないし、ブロイルズだってどこまで本心やら分からない感じ。そこが良かったんだよ!
 「あちらの世界」から次々に送り込まれてくる刺客、アイキャッチの謎の模様(これ結局何だったんだよ!)、オリビアの過去…まるでエヴァンゲリオンかツイン・ピークスか。
 第一の躓(つまづ)きは、第三部で「あちらの世界」と完全に行き来出来るようになっちゃったこと。あっちにはあっちの世界が存在していて、それなりに頑張ってる…と言う風になっちゃうとミステリアスも何もありゃしない。隠されていたからこそ恐ろしかったものがこれじゃあね。
 シーズン3の最後は特に展開が無いのに「続きを作らせてね!」と言わんばかりのクリフハンガーのためのクリフハンガー。要するに「真相」めいたものなんて何も考えていないことがバレバレで、私はここで見続ける集中力が切れました。

 シーズン4のピーターって結局別世界の住人なのかね。この辺りも特に説明されていない。
 シーズン4は完全にグダグダ。
 アニメにせざるを得ないほど出演要請が困難だったはずのウィリアム・ベルことレナード・ニモイ再登場かと思いきやなんと全ての黒幕(?)だったとかどんでん返しをやりすぎてどうでも良くなったパターン。
 大体、オリヴィアの中に憑依しながらも「感動のお別れ」エピソードの後で出て来るんだもん。ぶち壊し。

 有名な「唐突に差し挟まれたディストピア編」を経つつ、問題のファイナルシーズンへ。
 なんと、「監視人」に全てを支配されたディストピア世界編!?なんじゃそりゃ。
 そもそも黒づくめにハゲという無個性だったはずの管理人が実際には個性豊かで独自の考え方を主張しまくる存在だったと。
 このドラマって、「神秘的で犯されざる神聖な」存在をすぐに貶めちゃう悪い傾向があるよね。「監視人を殺せる銃」とか何じゃそりゃ。
 そもそもが「戦ってどうにかなる」とかというそういうレベルでない存在だったはずじゃないの?

 最終回はあのニーナすらあっけなく死んでしまって、主要登場人物が軒並みいなくなった寂しい寂しい未来編にて線香花火がじわじわ消えて行くみたいなしょぼい結末に。
 そもそも12話しかないって時点で、「泣きのファイナルエピソード作成要請を通した」感が見え見え。それでいてそれまでと似ても似つかないディストピアものにしちゃうんだから何とも…。

 だってシーズン2の最終回付近って、こちらの世界の選りすぐり超能力戦士軍団を組織してあちらに乗り込み、ミッションを成し遂げる!という大いに盛り上がる展開だったじゃないよ。
 爆発だってバンバン起こって、「すげえ!まるで映画みたいだ!」って感動してたのはそういうところがあった訳じゃない。超能力戦士同士のサイキックバトルで黒焦げになって死亡する味方!とかさ。
 この時点までだと、「計算して盛り上げたエンターテインメント」って感じがするけど、ファイナルの最終回付近って「え?あれってまだやってたの?」的な寂しさなのよ。言ってること分かってもらえるかな。「北斗の拳」のラオウ編の後の修羅の国編みたいなもんで。みんなトキとかジャギ、ラオウは覚えててもファルコとかシャチとかハンとかカイオウとかあんまり覚えてないでしょ。

 クリフハンガーにばかりこだわらず、シーズン2いやギリギリ3までできっちり終わらせてたら伝説になったと思う。きっと今も「終わって寂しいなあ」とか思えたはず。それこそ「挿話でいいから新エピソードが観たい」なんてファンが盛り上がったりして。
 悪いけど今じゃ「あ?もうどうでもいいや」って感じ。
 せめて、せめて最終回だけは「これまでの主要登場人物総登場」で締めてほしかった。お亡くなりになったキャラが多いから回想シーンになるだろうけど「感動の大団円」雰囲気が出るのでオススメの手法。今回は「満を持してのファイナルシーズン」なんだから「最終回らしい最終回」作りましょうよ。
 在りし日のフランシス捜査官の笑顔とかが映ったらわたしゃ泣いちゃうよ。

 「色々あったけど、これでよかったんだ」雰囲気が欲しかったなあ。
 それがまるで日本のドラマみたいに「父と子」のウェットな場面と台詞ばっかり延々続くんでびっくりした。オリビアが主役ですらない。
 あんなにお膳立てされたんじゃ、最終的にウォルターが身を挺しても意外性も何もない。下手すると「いいから早くしろよ」と思っちゃう。
 突然出てきて突然死んじゃう娘のエッタに感情移入しろってのが無理があるしさあ。

 それに、こちらの世界は監視人に支配されてるのに、あちらは普通なワケ?
 そもそも「監視人の支配体制が確立されるまで」のところを横着してすっ飛ばしてるから置いてけぼりのまま12話終わっちゃった感じかな。

 色々文句も書いたけど、初めてレンタル屋で見かけてから思い切って借りてみて数年の間楽しませてもらいました。オリビアことアナが別のドラマや映画で活躍するのを祈りつつ。

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