0コメント

ひるね姫(ブラックウッド)

DSC_0434.JPG
 一応ネタバレありです。オチまで言いませんが、大きな展開はわかっちゃうので嫌な人は観てからどうぞ。

 公式サイトによるストーリー紹介はこんな感じ。

*****
岡山県倉敷市で父親と二人暮らしをしている森川ココネ。何の取り得も無い平凡な女子高生の彼女は、ついつい居眠りばかり。そんな彼女は最近、不思議なことに同じ夢ばかり見るようになる。
進路のこと、友達のこと、家族のこと…考えなければいけないことがたくさんある彼女は寝てばかりもいられない。無口で無愛想なココネの父親は、そんな彼女の様子を知ってか知らずか、自動車の改造にばかり明け暮れている。
2020年、東京オリンピックの3日前。突然父親が警察に逮捕され東京に連行される。どうしようもない父親ではあるが、そこまでの悪事を働いたとはどうしても思えない。ココネは次々と浮かび上がる謎を解決しようと、おさななじみの大学生モリオを連れて東京に向かう決意をする。その途上、彼女はいつも自分が見ている夢にこそ、事態を解決する鍵があることに気づく。
ココネは夢と現実をまたいだ不思議な旅に出る。その大きな冒険の末に見つけた、小さな真実とは…。
*****

 「モアナ」が「マッドマックス」に準(なぞら)えられてたことに対抗したってわけでもないんだろうけど、こっちは「パシフィック・リム」にたとえられてました。

パシフィック・リム [Blu-ray]

 観れば一目瞭然で、「夢の世界」においては「巨大ロボット」で「鬼」と称する怪物と戦うため。

 まあ、言いたいことは山ほどあって特にSFファンとか映画ファン相手ならお互いに一晩中でも語り合えるでしょう。

 ただ、ラスたち(最後の盛り上がり)もしっかりあって、娯楽作品として「ちゃんとしてる」とは思ったけどなあ…一緒に見に行った弟は劇場出た瞬間に苦笑しながら「こりゃダメだ」だって。

 結論から言うと個人的には嫌いじゃない。どちらかというと好き。

 でも、全否定はしたくないけど「致命的な欠陥」が少なくとも2つあるのでそこが残念。

ひるね姫~知らないワタシの物語~ (1) (角川コミックス・エース)
ひるね姫~知らないワタシの物語~ (1) (角川コミックス・エース)

その1 母親の死因を明言していない

 「事故だ」としか言ってないんだけど、どう考えても母親の死も物語中に組み込まれないと嘘でしょ。
 普通は物語の確信の実験中の事故とかだと思いますわなあ。

 碇ユイさんを思い出す人もいるでしょう(知らない人はぐぐってね)。

 ところが結局うやむやのまま。事故死でも病死でもいいけどそこははっきり描かないのは嘘。そんな人の死なんてショッキングな出来事は曖昧にしか描けないってんなら破たんしてると思います。

 てゆーか基本的に夢の世界と現実世界をリンクさせているんなら、「夢の中で死んでる」ことに対比する現実の事象があったはずで、それを提示すればよかっただけのこと。
 そうじゃないと「夢の中で死んだら現実にも死んじゃった」ことになっちゃう。
 それは普通に「エルム街の悪夢」なので。

エルム街の悪夢 [DVD]

その2 取り合っているものの設定が「ありえない」

 もう書いちゃうけど、とある「プログラム」のデータがタブレットに入っていて、そのタブレットを奪い合ってるんですよ。
 でもって、純粋にデータそのものが欲しいんだと。

 要するに「マクガフィン」なんでしょ。(Wikiより)

マクガフィンとは単なる「入れ物」のようなものであり、別のものに置き換えても構わないようなものである。たとえばヒッチコックは『汚名』(Notorious、1946年)を企画していたとき、ストーリー展開の鍵となる「ウラニウムの入ったワインの瓶」に難色を示したプロデューサーに対して、「ウラニウムがいやなら、ダイヤモンドにしましょう」と提案している[3]。ヒッチコックにとって重要なのは、ウラニウムという原子爆弾の材料ではなくてそれをきっかけにして展開されるサスペンスだったのである。

 何を奪い合っていてもいいんだけど、中身がどうこうじゃなくて、「その物語の中では価値があるもの」って演出がなされていればいいってことなんで、確かに「プログラム」ってのは意味がないと言って言えなくはない。
 でもいくらなんでもデジタルディバイドがなさすぎ。本当に「攻殻機動隊」が同じ「クリエイター」から生まれてきたのかと思ってしまいます。

 だから私はてっきり「そう思わせといて実は違う」もんだとばかり思ってました。
 そしたら本当にそうなんだもん。吃驚(びっくり)。

 てゆーか「3日前の時点でテストが成功していない」って完全にアウトでしょ。3か月前でも普通にアウトだし、下手すりゃ1年前でもあやしい。3日前なんて絶対に無理。
 こんなのプログラマーでも何でもないおいらでもわかるぞ。


 夢と現実が交差する作りそのものは問題ないですよ。
 現実に侵食してきちゃうのももしもそこに目くじら立ててる人がいるんならそれは料簡が狭いと思います。

 ただ、もうちょっと「法則性」はあるべきでした。
 特に最後の最後は「夢の中でこうなってるってことは、現実ではこうなってる」の置き換えが難しいくらいに夢の中で話が展開しちゃうので結果「展開が唐突」になっちゃってる。
 まあ、わかるんだけど。

 他にも滝のように語りたいことはありますが、とりあえずこの2点だけはね。

 ヤフー映画とかではボロクソ書かれてるみたい。
 でも、あちこちポテンシャルを感じる愛すべき映画なんですがねえ…。

 少なくとも酷評だけで観ずに評価するのは間違い。劇場までいかんでもいいけど、アマゾンプライムで観られるようになったりレンタルに来たら見てもいいんじゃあ。

連続テレビ小説 とと姉ちゃん 完全版 ブルーレイ BOX1 [Blu-ray]
NHKエンタープライズ (2016-08-26)
売り上げランキング: 46,664


 しかし、ヒロインのここねの中の人が「とと姉ちゃん」の高畑充希ってエンドクレジット見るまで分からんかった。
 見事ではあったし、俳優さんだからいいんだけど声優さん使ってほしかったなあ。

「ひるね姫 ~知らないワタシの物語~」公式ガイドブック
「ひるね姫 ~知らないワタシの物語~」公式ガイドブック

この記事へのコメント