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映画批評について思ったこと(ブラックウッド)黒家カイミ追記



 ここだけの話、映画業界に入りたいと頑張っていた時期もありました。

 今やその夢も破れて映画も余り観なくなって長くなります。

 ぶっちゃけた話、別に批評で他人の認識を変えてやろうとか全く思わないです。

 ただただ酔っぱらいの愚痴みたいに書き連ねたいだけで。一滴も飲めないけど。

 例えば「こう言う理由でこの映画が良くない」みたいなことを言う人がいますよね。

 今や日本有数の映画評論家となってしまったライムスター宇多丸氏なんかは、長いこと「踊る大捜査線 MOVIE2」が「自己ワースト」だったそうです。

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 まあ、何となく言わんとするところは分かります。特に劇場版「3」以降は本当に駄目な感じになっていきますし、何と言ってもあの一世を風靡したコンテンツが「そんなのやってるんだ」扱いになっていく侘しさとかありましたから。


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 ただ、「2」の時点では日本映画において「日本映画の実写映画の興行収益ナンバーワン」(スゴイくくりだな)の地位にあったし、大傑作ではないけど「まあ、こんなもんじゃ」位にはなってたと思う訳です。

 けどそれをボロカスにけなしまくるってのは悪い意味でのムービーゴアだなと。

 「ニューシネマパラダイス」

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が好きな女は駄目だとか、「デート途中で『リュック・ベッソンが好き』

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とか相手の女に言われたら『お前ちょっとそこに座れ』といって説教始める」とか。まあ、半分冗談だろうけど。

 かつて私も「アンチ・ターミネーター2」を掲げていた「ターミネーター」信者だったので大きなことは言えませんが。

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 なんというか「こんなメジャーで評判のいい映画をけなせちゃうオレって凄い」というか「馬鹿な大衆には気付かない独自の視点を持っているオレすげー」的なのが匂ってきちゃうんですよ。

 ぶっちゃけていうと「借り暮らしのアリエッティ」評なんですが。

↓黒家カイミが面白いと教えてくれた小野寺系氏の映画批評ブログ。
『借りぐらしのアリエッティ』 脅威!不毛の煉獄アニメーション
http://k-onodera.net/?p=244

 まあ、言わんとするところは分かるし、間違ったことは何一つ書いてない的確な評だとは思うんですが、ここまでの情熱をもって特定の映画をけなす情熱が分からないです。

 アリエッティに親でも殺されたのかという勢い。

 正面からの罵倒に飽き足らず、あてこすりや皮肉や褒め殺しまでありとあらゆる文章テクニックを駆使して落としまくるそれは正に「芸」の域。

 私だってジブリの作品の中では「アリエッティ」はハッキリ駄作だと思いますが、ここまで一生懸命けなさないもん。


 こういう「メジャー映画をこきおろす」姿勢ってあんまり好きじゃないです。

 逆張りして目立つもんね。

 公開当時、大評判だもんだからここぞとばかりに「シン・ゴジラ」

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をボロカス言って目立とうとしてる「自称・文化人」の多かったこと!

 叩かれるのを覚悟で作ってる人に対して、決して自分の作品がけなされることがない(作ってないから)批評家はいい気なもんです。


 割と本気で思うんだけど、まあ確かに「借り暮らしのアリエッティ」はヒドいです。

 それは絶対的な真理なんだけど、なら世の中にこれよりも下らない映画は無いとでも?

 「借り暮らしのアリエッティ」が駄目だと叩く人はちゃんと「プラン9・フロム・アウタースペース」は叩いてるんでしょうか?

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 それこそ「死霊の盆踊り」

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とかボロカス言ってるんでしょうか?

 世の中にゴミ映画、カス映画、クズ映画はごまんとあります。

 この手の「観なくても分かる」クズ映画はスルーするのに、どうして「アリエッティ」とか「踊る大捜査線」を叩くのか。

 理由は簡単。目立つからでしょ。

 だって幾ら「アリエッティ」がつまんないからって「死霊の盆踊り」以下ってことはないでしょうよ。

 ぶっちゃけ「世界最低の映画監督」とされているエド・ウッドですがエドより下手な監督は一杯いるんですよこれが…。

 件(くだん)の映画評論家氏が「ゾンビ映画」とならんで映画ジャンルの墓場みたいな「サメ映画」群をちゃんと叩いてるとは思えないんだよなあ…。

メガ・シャークVSメカ・シャーク [DVD]

 え?叩くまでもない?そりゃ差別じゃないの?

 同じ映画なんだからそこはフラットに観ましょうよ。

 映画の評価基準なんて人それぞれだもん。

 流石にデビッド・リンチの映画

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を観て「訳が分からんぞ」なんていうおバカさんはいないでしょう。

 それは「激辛ラーメン屋」に行って「このラーメン辛くて食えねえぞ!」と文句言ってるみたいな人ですわ。

 でも、「訳が分からん」のは確かなんだから、「リンチの映画なんて訳が分かんないから嫌い」と言ってる人の方が個人的には「信用できる」と思います。

 リンチの映画なんてマジで「サブテキスト」が必要なタイプで、それを「感性」だけで評価してる気になってる「映画評論家」なんて素っ裸の王様に向かって「バカには見えない服」を「立派なお召し物で」と揉み手してる家臣にしか見えません。

 難しい映画褒めてる自分が賢いって言いたいのかな?

 かつて出会った黒澤明ファンは怖かったー。

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 名作・傑作揃いなのは分かるんですが、当時の黒澤映画…に限らず、日本映画…はとにかく「音声」の質が劣悪で、マジで何を言ってるのかサッパリ分かりません(これは本当)。

 黒澤映画がヨーロッパを中心とした海外で人気だったのは「字幕があったから」という冗談がまことしやかにささやかれていたほど。

 なので「黒澤映画は声が何言ってるか分からない」と言ったら烈火のごとく怒って手が付けられない有様になりました。

 これは贔屓(ひいき)の引き倒しじゃないかなあ。

 個人的には「名作・傑作」とされている映画こそ評価が厳しくなる方です。外部からの雑音よりは素直な気持ちで評価しちゃうので。

 だから「つまんないと思った映画を『バカだと思われたくないから』面白いと言う」なんてことは絶対にしません。

 黒澤映画は「天国と地獄」

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とか「隠し砦の三悪人」

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とかはムチャクチャ面白いと思うけど、「七人の侍」

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とか「八月の狂想曲(ラプソディー)」

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とかはそこまで面白いと思わんかったもんなー。

 「黒澤をつまらんとはそれでも映画ファンか!」とか割とマジで言われたけど「七人の侍」よりは「隠し砦の三悪人」の方がシャープで面白いと思うもん。

 個人的には「ゾンビ・コップ」

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とかよりも「ローマの休日」

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の方が面白いし、「マーズ・アタック!」

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より「禁じられた遊び」

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の方が好き。

 でも「風と共に去りぬ」

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よりは「ゾンビ」

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の方が好き。


 基準がムチャクチャなんですが、映画をもって「自分を飾るアクセサリー」みたいな扱いにするのはやめてほしいなあ。

 まあそんな感じで。

 最後に、いかにもムービーゴアが好きそうなヒッチコック監督のコメントと共にお別れです。













「たかが映画だ」






↓クロヤカイミ追記。30分ほどスケッチしました。頭の形が西洋風(面長)でなく、日本人風(丸い)になってしまって失敗。
ライムスター宇多丸氏や小野寺系氏の映画批評の話を夫婦でしてたら、いろいろと巷の批評に関して思うことがあり記事にしたそうです。ブラックウッドは何だかんだ言って映画好きなんだな〜と思います。
私の場合は、考えの違いを知るのが楽しいので話を聞くのも見るのも好き。ただ、映画の楽しみ方は人それぞれなので、黒澤明を観ないとダメとか言われたらツライな(学生の頃、羅生門を観てよくわからんかった)。
ヒッチコックほぼ日.JPG

↓リベンジしてトレペで写してペン入れてみました。やっぱり頭が丸すぎて違う感じになってたようです。
FullSizeRender-10.jpg




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