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映画「ビッグ・アイズ」感想(黒家カイミ)※ネタバレ有

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【ビッグ・アイズ】1時間46分
2014年 アメリカ /監督:ティム・バートン  出演:エイミー・アダムス(マーガレット・キーン)、クリストフ・ヴァルツ(ウォルター・キーン)

ビッグ・アイズ [DVD]
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日本では2015年に公開された映画です。

スコット・アレキサンダー&ラリー・カラゼウスキーが脚本を執筆し、ティム・バートンも加わり製作を担当しており、この3人が共同で仕事をするのは1994年の『エド・ウッド』以来のことだったのも、映画ファンの間で話題になってましたね。


↓実は未見なので、近いうちに観たいです・・・!見比べた感想が書けなくてすみません。
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ティム・バートンは好きな映画監督の一人なのですが、実話ベースの映画ってのは珍しい。

いつもの感じとは明らかに違う(ジョニー・デップが出演してない、コスプレ&不思議キャラも一切出て来ない)のですが、そこかしこにティム・バートンらしさが出ています。

ティム・バートンといえば、子供の頃住んでいた「新興住宅街の風景」が劇中に出てくるモチーフなのですが、この映画でも冒頭から出てきましたね。「そうそう、これこれ」という感じでした。いつものモチーフがあると、安心感を持って観ることができます・・・。

この新興住宅街から娘と逃げ出したのがエイミー・アダムス演じるマーガレット。

夫とは別居し新生活を新しい町で始めます。そこで画家のウォルター・キーンと出会い、まもなく意気投合し結婚。

1950年台〜60年代は、女性のシングルマザーが一人で子育てしながら仕事を持ち働くのは難しい状況もあり、子供の親権を元夫に取られそうになったのが結婚のきっかけでした。ウォルターの明るい雰囲気と口の上手さは天下一品で、彼の周りには友達が沢山。実は本業は不動産で、絵描きになりたかったけれど日曜画家をしているウォルター(どこまで本当なんだか冒頭から疑わしい感じ・・・)。

バーにて夫婦で「2人展」をすることになり、ウォルターの絵はフツーの風景画なのに、「ビッグ・アイズを描いたのは私」というウソから物語が狂いはじめます。


ウォルターの営業の上手さで絵は飛ぶように売れ、マーガレットは隠れて自宅で絵を描くように・・・。
やがてプールつきの豪邸に住めるほどに成功します。

ビッグ・アイズの絵は「キーン」というサインだけしていたので、ウォルターは自分の作品と言うことができたのです。

後でマーガレットは「キーン」の前にアルファベットの文字を加えたサインで、モディリアニ風の絵を描きウォルターと一緒に自前の画廊で「2人展」するのですが、顧客と話すとしどろもどろで(占いの話など)変な事ばかり話してしまうのでした。2人展といっても、全部マーガレットが描いた絵なんですけどね・・・!

この時には、マーガレットの精神はかなり限界まできていたのだと思います。宗教や数秘術などの占いにハマっており、ウォルターに「数字の話は絵の値段の時だけにしろ!」と怒られたり。
いえいえ、あなた(ウォルター)が追い込んでるんですけどね・・・。空気のよどんだアトリエに籠って自分の作品だといえず、ずーっとゴースト・ペインターをしつづければ病みますよ。ホント。
大作を描けって短時間で休憩無しで描かせて、展示する話が無くなってしまうと「あんな駄作作るから断られた」みたいな逆切れして、酔っぱらい暴力をふるい、ホントにホントの最低野郎です。


このウォルター役のクリストフ・ヴァルツの演技のサイテー野郎ぶりが最高(変な日本語)なんですけど、饒舌でチャーミングな面もあって憎めず、法廷で元キーン夫妻がやり合う場面でも、元夫の止まらないおしゃべりにちょっと口が微笑むマーガレット(元夫への愛というより、余裕の微笑みかもしれない・・・汗)。

法廷でウォルター側の弁護士が自分達の仕事が終わったら裁判途中で帰ってしまい(契約したことはやり終えたから帰った)、ここからはクリストフ・ヴァルツ劇場!!

もうしゃべるしゃべるしゃべる ×5・・・・・・・(判事、激おこ)。

最後には絵を法廷で描く対決!

マーガレットと娘は顔を見合わせてニヤリ。

さてどうなるか?(結果は見えてるけど・・・)


エイミー・アダムスのシングルマザーぶりもとっても良かったです。
序盤のシーン、一人で仕事の面接に行き、絵を描く事しかできないから家具の模様を描く仕事しながら日曜画家で安い似顔絵を売ったり(全然商売っけなく、となりで描いてたウォルターに注意されて知り合いになる)。

元夫から逃げた時は小さかった娘も、終盤のシーンでは大きくなり、もう子供扱いしないで的なセリフもあったりして時間の経過を感じましたし。娘は小さい頃からマーガレットがウォルターの代わりに絵を描いているの、(隠していたんだけど)薄々感づいてるんですよね・・・ずっと一緒にいた母と娘の強い絆も感じました。






↓わりとこのような絵は好みなせいか、描きやすい・・・。
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↓ビッグ・アイズが公開前の頃出た雑誌で、それより前のティム・バートンの年表がわかります。
美術手帖 2014年 11月号
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↓クリストフ・ヴァルツといえば、クエンティン・タランティーノ監督の2009年の映画「イングロリアス・バスターズ」でナチス親衛隊のハンス・ランダ役が有名。第62回カンヌ国際映画祭男優賞、第82回アカデミー賞助演男優賞を受賞したそうです。
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↓2013年には、「ジャンゴ 繋がれざる者」で二度目のアカデミー賞助演男優賞を受賞しました!
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