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映画「エド・ウッド」感想(黒家カイミ)

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【エド・ウッド】2時間7分
1994年 アメリカ /監督:ティム・バートン  出演:ジョニー・デップ(エド・ウッド)、マーティン・ランドー(ベラ・ルゴシ)、サラ・ジェシカ・パーカー(ドロレス・フーラー)、パトリシア・アークエット(キャシー・オハラ)

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ティム・バートンもジョニー・デップも好きな私ですが、未見のまま10年以上も経ってしまった映画です。

この映画に関しては、「アメリカで最低の映画監督」ということで有名なエド・ウッドの伝記だったので、サブテキストが必要な映画だろうな・・・と思いそのまま忘れてました。

結婚して、ブラックウッドが「エド・ウッドとサイテー映画の世界」

映画秘宝 エド・ウッドとサイテー映画の世界


という本を持っていたのでそういえば観てなかった・・・と、やっと思い出しました。

先週「ビッグ・アイズ」を観たばかりで、脚本家と監督が同じな「エド・ウッド」もこの勢いで観ちゃうぞ!とレンタル(田舎のレンタル店にもまだソフトが置いてあるのがすごい、さすがティムバートン&ジョニー・デップである)。2つの映画の共通点は、「史実を基にしている」ことと、「芸術家・表現者(画家、映画監督)が主人公」、「人間の絆を描いている(母と娘、エドとベラ)」という所かなぁ・・・。

映画は、以前から聞いている評判通りエド・ウッドのファンのティム・バートン監督が愛情を持ってつくられている感じ。

終盤は一見ハッピーエンドのように描かれており、心地よいラストでした。
映画の中だけでも、エドを一番幸せな瞬間に封じ込めてあげたくなる気持ち・・・わからなくも無い。
他の監督だったら、悲惨な顛末まで描いてしまってたかも。

(上記で紹介した『エド・ウッドとサイテー映画の世界』でも紹介されているように、映画ラスト後、その後の顛末が悲惨なのですが詳しくは本を読んでみてください。あわせてサイテー映画の世界が詳しく知れますよ!)

映画のストーリーは1950年代のハリウッドから始まります。
映画監督を目指す青年エドワード・D・ウッド・Jrことエド・ウッドは、映画スタジオで使いっ走りの仕事をしながらいつの日か第2のオーソン・ウェルズになることを夢見ていました。
恋人の売れない女優ドロレス・フラー、仲間のカールやコンラッド、ゲイのバーニーらと芝居を上演したりするものの、なかなか成功へのチャンスもつかめず、それ以前に彼には映画監督としての才能が徹底的に無かったのです。
ただ本人は「自分に才能が無い」ということに気づかず、楽天的な性格の持ち主で「とにかく映画を作りたい」という衝動に動かされて周りの人を巻き込んでいきます。

なんせ映画1つを3〜4日で作っちゃいますし、10分くらいフィルム撮影したら資金が無くなり、何回かパーティー開いて資金集めの繰り返し。それでもエドについていく仲間達がすごいよ!

この恋人のドロレス・フラーは、アラフォー女性なら皆知っている「セックス・アンド・ザ・シティ(1998年〜、アメリカ)」のサラ・ジェシカ・パーカーが演じているんですけど、

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この映画「エド・ウッド」ではまだコメディエンヌとしての個性を発揮する前(覚醒前??)といった感じで、普通〜で無個性な感じ。この映画もコメディではなかったしね。

DVDパッケージの表紙に写っている後ろ姿の女性がサラ・ジェシカ・パーカーで、劇中劇でエドにピンクの女性物の上着を差し出しています。エド自身の脚本・監督・製作・主演の処女作「グレンとグレンダ」のワンシーン。


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何でこんなシーンがあるかというと、彼の服装倒錯趣味を映画に反映させていたから。
エド・ウッドは女装趣味があり(ゲイではなく、あくまで女装だけ。ピンク色のモヘアやカシミア素材の女性服を偏愛している。下着も女性もの!)、それに嫌悪感のあるドロレスは愛想をつかしこの映画を撮り終えると別れを告げ去ります。

この「グレンとグレンダ」には、かつてドラキュラ俳優として一世を風靡したベラ・ルゴシも登場しています。当時すっかり落ちぶれ、薬物中毒の老人だったそうです。エドにとっては子供の頃からの憧れの人でB級映画会社のプロデューサーを何とか説き伏せて登場させました。

このベラとのシーンが劇中何度も出てくるのですが、一番好きでしたね。エドがベラの看病したり、元気づけたり。ただ・・・ご老体にムチ打ってタコと格闘させたりするもんで、エドのせいでベラの寿命が短くなったとも思われ・・・。けど、落ちぶれて寂しいままより、エドと一緒に映画撮ってた方がベラは楽しかったと思うんですよね。親子以上に年の離れた2人ですが、お互い欠かせない存在になってたのかも。



この後も、観客にポップコーン投げられるような映画を作りつづけたエド(※本人は大まじめです)。



さて彼の集大成!「プラン9・フロム・アウタースペース」の製作にとりかかります・・・。

プラン9・・・製作風景からして、手作りUFOとか・・・う〜ん、つまらなさそう(爆)。


さて、どんな顛末になるか・・・?



映画でぜひチェックしてみてください。



主役のジョニー・デップはかっこいいけど、実際のエド・ウッドはブサイクなんでしょ?と思っているアナタ。「エド・ウッドとサイテー映画の世界」に本人の写真があるのでみてください。けっこうなイケメンです。そして口が上手かったらしく、だからこそ資金集めや仲間作りができて映画がどんどん作れたみたいです・・・。
映画に対して情熱はありあまるほどのエドなので、だから皆に「史上サイテー!だけど好き」と愛されてるところもあると思います。

ただ、悲しいことに、「映画製作の才能が先天的に欠けている」とすべての人から評されることも確かで。


彼を愛して(もしくは気になって)やまない人が、創作することが好きな人に多くいる1つの理由は、

もしかしたら、俺も(私も)エド・ウッドなのかも・・・(戦慄)。


と思えてしまうこと。情熱だけはあるけど、ひょっとすると、自分もエドなのかも・・・と他人事に思えないこともあります。




映画観たら「プラン9」は観たくないけど、「グレンとグレンダ」はちょっと面白そうだな・・・と思ってしまった。

・・・多分、忘れてまた10年後に、ふと観るパターンかしら・・・。




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