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映画「ゾンビ」感想(黒家カイミ)

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【ゾンビ】2時間19分
原題:DAWN OF THE DEAD
1978年 イタリア、アメリカ /監督:ジョージ・A・ロメロ  出演:ケン・フォリー(ピーター・ワシントン)、デビッド・エンゲ(スティーブン)、ゲイラン・ロス(フランシーン)、スコット・H・ライニガー(ロジャー)

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◇◆ 夫にオススメされて観た映画シリーズ ◇◆ 
〜 ゾンビ映画編 〜

ジョージ・A・ロメロ監督のゾンビ3部作のなかの1作です。

ゾンビ映画って何を観てよいかわからなかったので、ジョージ・A・ロメロ監督の「ナイト・オブ・ザ・リビングデッド」、「ゾンビ(原題:DAWN OF THE DEAD)」、「死霊のえじき」3作品を観てみると間違いないとブラックウッドにオススメされて今回は「ゾンビ」をレンタル。

ホラーのレンタル棚には似たようなタイトルが並ぶので、探すのが大変・・・(『そう?』と夫に涼しい顔で言われた・・・(-.-;))。
どれもこれも似ているので、私はブラックウッドについてきてもらって探しました・・・。

この映画は「爆食!ゾンビ映画100」の中でも2番目に紹介されている作品です。
(1作目はジョージ・A・ロメロ監督のナイト・オブ・ザ・リビングデッド)
この本にはゾンビ映画の歴史も書いてあり面白かったです。

映画秘宝EX 映画の必修科目15 爆食! ゾンビ映画100 (洋泉社MOOK 映画秘宝EX|映画の必修科目 15)

ゆ〜っくり動くゾンビなんて、怖いのかな〜?と「アイアムアヒーロー」ゾンビしか知らなかった私ですが、ロメロ監督の映画観てゆっくり動くゾンビの魅力がわかりました〜。

ゆっくり近づいてくるこそ、の怖さがありますね!

劇中、ゾンビをナメてかかってバカにしていた人間達が、油断してゾンビに食われていく・・・。
これが怖いです。


第1作「ナイト〜」では民家がゾンビに襲われる位ですけど、今度は規模が拡大していて街中にゾンビがあふれて世界中がパニック状態になっています。

フィラデルフィアのテレビ局に勤めるフランシーンと恋人のスティーブンは悪化していく現状に見切りを付け、ヘリコプターで都市からの脱出を決意します。
出発前にスティーブンの友人でSWAT隊員のロジャーが同僚のピーターを伴って合流したヘリは、あるショッピングモールへ辿り着きます。モール内部はゾンビの巣窟と化していたけど、物資は手付かずのまま残されています。水、食料、武器、何でもあるのでモール内に安全な場所を確保し、しばらく立てこもることになりました・・・。

「アメトーク」のゾンビ芸人「ゾンビあるある」で言われていたように、ショッピングセンターに立てこもるんです、よくあるパターンのようですね♪

私のように全然、ゾンビ映画を観てない方・・・ただの低予算B級映画、ゲテモノホラー映画と侮るなかれ!でしたよ。
お話の流れなど、とてもしっかりと作られているな〜と思いました。

ショッピングモールに群がるゾンビ達。彼らの目は皆うつろで、生きているのか死んでいるのか意思がどこまであるのかもわからないのです。

この映画の批評は、たしか町山智浩さんのラジオで以前聞いた記憶があります。
これは当時の物質文化に毒された現代人をあらわしている・・・と言われているようです。

かつてショッピングモールが無かった頃は人々は「目的を持って専門店に行き買い物して」いました。

それがショッピングモールの登場によって「目的なく立ち寄って、何となく(それほど欲しくない)物を買う」ようになった人々をゾンビにたとえている皮肉な描写となっている・・・みたいです。

現在は「目的の為に消費する」のではなく、「消費すること自体」が娯楽になってる・・・ということなんですよね。恐ろしいことに。

「それほど欲しく無いものを買う」というのは、消費した時点で目的果たされてるので、そのままゴミ箱へ・・・。

ゾンビ達は人肉を残さず食べちゃうので、人間よりムダな消費はしないのかも?消費目的も一応、ハッキリしてるし。
「人を食べるのはどうしてか」の理由は描かれてないのですが、あえて明言してないのがイイ!です。説明すると野暮ったくなっちゃいそうですものね・・・。


さてショッピングモールに立てこもった主人公達が、まずすることって何でしょう?

食料・水の確保?

武器の確保?

ラジオやテレビなど情報の確保?

それはもちろんそうなんですけど、意外なことに「ただただ、消費することを楽しむ」のです。宝石、高級時計、最新のファッション、毛皮のコート・・・。

贅沢な食材、ワイン、素敵なカウチソファを安全な場所に持ち込み、贅沢ざんまい。

ゲームセンターでゲームし放題。

レジからお金もゴッソリ盗むのですが、この貨幣が使える世の中には、もう戻れないかもしれないのに・・・。

もう後がどうなるかわからなくなると、人間って刹那的になるのでしょうか・・・?

ゾンビの造形もけっこう怖くて、臓物もしゃもしゃ食べてるし気持ち悪いですが、ロメロ監督の映画って全体的に静かなイメージです。血しぶきあがっても、なんか淡々と綺麗に映してるというか・・・。
ショッピングモールの音楽や館内放送もかかっているんですが、やけに静かな感じでスクリームクィーンが「ギャー」と叫びまくる感じは無いです。そこも好きかな〜、と思いました・・・。

終盤、イラストにも描いているゾンビの頭を打ち抜いた時の血の飛び散り方が素晴らしかった(壁に飛び散って、芸術的な感じさえもしました)のでぜひ観てみてください。
こんなシーンを「すごい」とオススメするのも変なんですけど、おそらくこの構図は、計算して作られた物なのだろうな〜・・・と思ったもので。映画のこと、詳しくないですが、撮影し直しが大変そうなシーンですよね??そこもすごいなと思った訳です・・・。

今回レンタルしたのは、デイレクターズカット版、HDリマスター・バージョンDVDでした。
(HDリマスター前の画像との比較がDVD内の映像で入ってたのですが、昔の映像より大分クッキリした綺麗な画像でした!)


淡々とした中でゆっくり動き近づくゾンビの恐怖・・・ハラハラして、面白くてけっこうハマってしまいました。
学生の頃にこんな面白いゾンビ映画観ていたら、ゾンビにハマって、ゴミのように量産されるつまらないゾンビ映画を観てがっかりしていたことでしょう・・・。私の学生時代の友達や、夫のようなゾンビ映画ファンの人達がその被害を受けている、と聞きました(笑)。名作ホラー映画に似せたタイトルつけて、間違えて購入させたりするらしいですね〜・・・。

何はともあれ、ゾンビのムック本も出そろった今、良作のゾンビ映画をチョイスして観れる、よい時代になりました。


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